解体工事業者ごとに見積金額に差がでる理由は、それぞれが異なる方法で解体工事を行うからです。具体的には、解体工事に使用する重機や車両、技術、工法などが異なります。
解体工事費が高くなってしまう原因としては、搬入経路や近隣環境の違いや近隣への配慮、アスベストの有無などが挙げられます。
住宅密集地に家が建っていたり道路が狭かったりする環境では、普段使用している大型の重機を使用できなくて小型の重機が必要になります。機械でできることも手作業で行わなくてはいけなくなり、人件費もかさんでしまいます。
産廃物の搬出についても小型の車両で何度も運ばなくてはいけなくなると、手間代も燃料代の負担も大きくなります。解体工事で使用する重機を業者で保有しているかリースするかでも金額は変わります。
解体工事には騒音やゴミやホコリの飛散が付き物ですが、住宅密集地では近隣への配慮が特に大事になります。そのため、工法や解体作業のスケジュールにも大きく影響を与えます。
家を解体するだけなら重機で簡単に行うことができますが、近隣に住宅があれば近隣トラブルを起こさないように注意しながら作業をしなくてはいけなくて、それが解体工事業者としての腕の見せ所です。
古い建物にはアスベストが含まれている可能性があり、解体工事の際に非常に有害な粉塵が出ることに注意しなければいけません。アスベストを含む建材があれば手作業で解体して、密閉容器に梱包することなどが必要になり、工期にも工事費にも大きな影響を与えることになります。
費用削減のためにアスベスト対策をせずに適当にやってしまう業者もいて、その場合は近隣住民にも迷惑がかかることもありますし、発覚した際には大きな問題になるので、その点もよく考えて依頼先を選ばなくてはいけません。